米運輸省(DOT)は、航空会社の補償サービスを比較できる「ダッシュポード」で、幼い子どものいる家族が追加料金なしで一緒に座ることができるサービスが一目でわかる情報の提供を始めた。DOTは、いわゆるバイデン政権が「ジャンク料金」と呼んでいる追加料金を取り締まるために実施するもの。
世界の航空会社では、搭乗するフライトの座席指定をする際に追加料金を徴収する会社が少なくない。家族旅行で保護者が子どもを保護・面倒をみるために隣の席を確保する際も同様だ。バイデン政権では、これを問題視。昨年7月に、13歳までの子供の隣にその家族の大人が座る場合は、追加料金を禁止するという通知を出している。
ダッシュボードでは、空席があるフライトで大人の家族が幼い子どもの隣に座れることを航空会社が保証している場合、その航空会社は緑色のでチェックされる。この情報提供が始まった3月6日時点で、米国の航空会社10社のうち緑色のチェックを受けたのは3社のみ。
ピート・ブティジェッジ運輸長官は、新たなダッシュボードを発表したニュースリリースの中で、「幼い子どもと一緒に旅行する親は、航空会社からジャンク料金を強制されることなく、一緒に座ることができるはずだ」とコメントしている。
一方、米国最大の航空会社の業界団体エアラインズ・フォー・アメリカは、「各航空会社は個別のポリシーを持っているが、家族が一緒に座れるようにあらゆる努力を払っている」と弁明している。
今年になって、数社が座席ポリシーを変更。フロンティア航空は「14歳未満の子どもの隣に少なくとも1人の保護者を自動的に配置する」と発表した。また、アメリカン航空は、顧客サービスプランを変更し、14歳以下の子どもは同行する大人の隣に追加料金なしで座ることを保証。ユナイテッド航空は、12歳未満の子どもがいる家族が、購入した航空券の種類に関わらず追加料金なしで隣接する座席を選択できる新サービスを開始した。