近畿日本ツーリストは、同社西日本支社関西法人MICE支店が担当した「東大阪市新型コロナウイルスワクチン接種に係るコールセンター業務」の人件費について、同社から東大阪市へ過大請求を行っていたことを明らかにした。
過大請求の期間は2021年3月受注分から2022年12月受注分。金額は、2021年度受注分が約1億5300円、2022年度受注分が約1億3600万円。
同社によると、コールセンター業務において、問い合わせを受け付けるために設置する席数を東大阪市健康部保健所から指定されていた。しかし、2021年3月受注分から2022年12月受注分において、同社はコールセンター業務を再委託していたマケレボ社に対して、同保健所による指定数より少ない席数を発注。一方で、同保健所へは指定された席数を基準に人件費を請求していた。
2023年3月下旬に東大阪市に対してコールセンター業務に関する通報があり、同保健所が調査。3月31日にマケレボ社が提出したコールセンターの勤怠履歴と、近畿日本ツーリストが人件費請求明細が一致していないことから過大請求が発覚した。
近畿日本ツーリストは、東大阪市健康部保健所に対して、過大に請求した金額を速やかに返納するとともに、親会社であるKNT-CTホールディングスの社外取締役と外部専門家で構成される調査委員会が原因究明を実施し、それを踏まえて再発防止策を構築する。