婚礼事業を行う東京・八芳園は、地域の観光プロデュース事業に参入する。 このほど、観光産業による「交流文化創造」を創出していく新たな事業戦略を発表。合わせて、新たな交流文化創造拠点として既存の施設を改修する。創業80年周年を迎え、コーポレートロゴも一新した。
観光による交流文化創造に向けては、2023年秋に新会社を設立。婚礼やイベント事業で培ってきた八芳園の強みとなるワンストッププロデュース力を活かし、人と人とが交流する観光を通じた地域の交流人口と関係人口の創出に取り組んでいく。具体的には、自治体と連携して地域の食材を使った料理の開発・提案などで交流を促進していく考え。
八芳園は現在、11の自治体・学校と連携協定およびパートナーシップ協定を締結し、地域活性化に向けた地域プロデュースに取り組んでいるところ。例えば、都内に地域の文化を紹介するポップアップ型ショールーム「MusuBu」を運営し、期間限定で自治体と連携したイベントや展示を行っている。こうした事業の経験をもとに、今後も、地域のコンテンツを磨き上げ、新たな価値を生み出し、地域の交流文化を促進していく方針。
新たなコーポレートロゴは、「新たな道」を開くというコンセプトで作成。歴史と継承を基盤に成長してくとの想いから、現在のロゴのモチーフに無限の進化というコンセプトも加えた。
なお、同社ではコロナ禍以降、婚礼事業で披露宴の小規模化が進み、今後もこの傾向は変わらないとみている。観光プロデュースによる事業領域の拡大で、新たな事業の柱としていく考えだ。