世界大手出張管理FCM社のコンサルティング部門であるFCMコンサルディングは、最新の「FCMコンサルティング:世界の旅行動向レポート」を発表した。2023年第1四半期の出張を含む世界の旅行需要が2019年同期比で85.5%まで回復するとの予測している。
同社によると、2023年第1四半期の出張需要は多くの景気要因にも関わらず堅調に推移。追加オプションの確保や低価格予約を考える旅行者が多く、早期のオンライン予約が進んだ。出張の出発日までの事前予約日数が17日から19日へと延びつつも平均滞在日数は2.9日間で横ばい。世界中のホテル稼働率は、60.46%となり、2019年比で4%減にまで回復した。
航空市場について、2023年については、上半期には座席数が増加し、下半期には航空運賃の変動が緩やかとなり安定していくと分析。主要な航空会社20社から提供される1年間の提供座席計画から、今年は2019年に対して94%まで回復すると予測する。
航空運賃を見ると、今年最初の2ヶ月間の国際線のビジネスクラス運賃は、世界平均で18%、アジアでは23%値上がりした。エコノミークラス運賃は、世界平均14%増に対してアジア圏内は15%増。
宿泊料金も上昇しており、2023年第1四半期における宿泊平均料金は2022年第4四半期と比べると、中東で22%、欧州で19%、中南米で12%、オーストラリア/ニュージーランドで12%、北米で4%、アジアでは26%上昇となり、6地域すべてで4~26%の値上げとなった。
特にアジアでは中国のコロナ対策緩和に伴って高騰が続き。東京は1泊平均294ドル(約4万300円)とアジアで最も高い都市となった。以下、シンガポールは269ドル(約3万7000円)、ソウルは239ドル(約3万3000円)、香港は224米ドル(約3万700円)が続いた。
※ドル円換算は1ドル137円でトラベルボイス編集部が算出