世界全体で観光への投資が復活、APACおよびアフリカでは161%増、未来の継続投資には官民協力のイノベーションがカギ

世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)は、世界の旅行・観光分野への投資額は、コロナ禍の2020年は前年比24%減、2021年は同8%減となったものの、2022年には同11.1%増の8560億ドル(約124兆円)に達した推計を公開した。2019年比では22.5%減ながらも、着実に投資が復活していることを示す結果となった。

アジア太平洋およびアフリカでの投資額は、2000年比で161%増となったものの、欧州および中東で大きな増加は見られなかった。国別のトップは米国で2130億ドル(約31兆円)。中国の1460億ドル(約21兆円)、サウジアラビアの420億ドル(約6.1兆円)が続いた。

WTTCは、2023年の投資額について、前年比11.5%増の9550億ドル(約138兆円)になると予想。2025年までにはパンデミック前の水準に戻ると見込んでいる。その後、2033年までに世界全体で年平均6.1%で増加していくと予想。特にアジア太平洋とカリブ海で成長率は高くなると予測している。

一方で、世界的な金利の上昇を課題として認識。インフレ上昇を抑制するために金利が上がると、借入金や商品の仕入れコストが増加するため、将来への投資リスクが高まる可能性があるとしている。

そのため、WTTCでは、継続的な投資を呼び込むためには、官民が協力してイノベーションを起こしていくことが求められると指摘している。

※ドル円換算は1ドル145円でトラベルボイス編集部が算出

みんなのVOICEこの記事を読んで思った意見や感想を書いてください。

観光産業ニュース「トラベルボイス」編集部から届く

一歩先の未来がみえるメルマガ「今日のヘッドライン」 、もうご登録済みですよね?

もし未だ登録していないなら…