国連世界観光機関(UNWTO)は、持続可能な開発目標(SDGs)に向けた観光政策や取り組みの貢献を推進することを目的とした新たなツールを立ち上げた。これは、2023年9月にインドで開催されるG20サミットに先駆けて、インド観光省との連携で構築するもの。17のSDGs達成を加速させるためのダッシュボードとして提供する。
ダッシュボードは、「持続可能な開発目標達成のための手段としての観光」として策定された「ゴア・ロードマップ」に基づき、グリーンツーリズム、デジタル化、観光人材のスキル、観光零細中小企業、観光地マネジメントの5つの優先分野から構成される。
ダッシュボードには、各分野に関する20以上のケーススタディが含まれ、2023年から数年間にわたって定期的に更新。SDGs達成に向けた観光政策と取り組みとして独自の参考情報を提供する。
UNWTOズラブ・ポロリカシビリ事務総長は、「G20諸国は世界の観光業の70%以上を占めている。観光分野の変革における彼らのリーダーシップは重要。SDGsダッシュボードはG20観光ワーキンググループの具体的な成果であり、すべての人にとっての参考ツールとなる」とコメントしている。
UNWTOによると、2022年、G20は世界の国際観光客の74%、観光輸出の73%を占めた。パンデミック前の2019年、観光直接GDPはG20諸国経済全体の3.7%に達していた。