瀬戸内シーライン、地元の食材や体験でツアー企画、冬の利用者増へ地域事業者と連携

瀬戸内シーラインは、2024年1月と2月に「せとうち江田島島旅クルーズ」を運航した。広島を代表する冬の食材「江田島の牡蠣」など地域に根付くグルメと、冬も安心して航行できる広島湾域のクルーズをいかして企画したもの。

広島県江田島市は人口減少によって既存航路の利用者数の減少が続いており、航路維持のためにも、観光での利用者数を増やすことが課題となっている。しかし、同市の観光は、夏の海水浴や秋のみかん狩りのように集客力のあるコンテンツが冬にはなく、冬季の集客に苦労していた。

こうした現状の課題を踏まえ、瀬戸内シーラインは地域の自治体や宿泊事業者、水産事業者と連携。国土交通省の交通・観光連携型事業(地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化)の補助金を活用して、同ツアーを企画した。

ツアーには、2023年のG7広島サミットで各国首脳が乗船した観光型高速クルーザー「SEA SPICA(シースピカ)」の貸切運航と、江田島での牡蠣をはじめとする地元食材を用いた昼食、地元の人によるマルシェでのおもてなし、廃校跡地を活用した牡蠣工場併設のカフェでの休憩、宮島の厳島神社の船上参拝、呉の海上自衛隊艦隊などの海上鑑賞などを組み込んだ。

ツアーは2024年1月から2月の10日間、実施。各回50名の募集で、全日程がほぼ満席だったという。参加者からも好評を得たとし、来年度のツアー開催も前向きに検討している。

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