ネパール政府は、エベレスト登頂を試みる登山者に追跡チップの着用を義務付ける。救助隊員が遭難した登山者の位置を把握できるようにするためだ。昨年エベレストの登山中に12人が死亡、5人が行方不明のままになっている事案が発生したことを受けて、義務化を決めた。
登山者は、入山許可手続きの一環として追跡チップがレンタルされ、下山後に返却することになる。
ネパールでは、通常5月からの登山観光が重要なビジネスとなっているが、冬山に挑戦する登山者も多い。
エベレスト登頂を目指したものの、これまでに300人以上が死亡した推計され、遭難者を発見するのは極めて困難なため、約200人の遺体が取り残されたままになっていると言われている。
しかし、エベレストは最も危険な山というわけではない。その死亡率は100人に約6人。標高8000メートルのアンナプルナの生還率は3人に1人、中国とパキスタンの国境にあるK2は4分の1だという。
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