スイス政府観光局、日本の旅行業界向け商談会を実施、山岳エリアの観光開発や温泉リゾートをアピール

スイス政府観光局は先ごろ、旅行業界向けワークショップ「スイス・トラベル・エクスペリエンス2024」を大阪・東京の2会場で開催した。イベントに合わせて、現地から観光局や鉄道会社、ホテルなど20を超える企業・団体が来日。各ブースでは、新たな観光素材やプロジェクトについての最新情報の提供や、今後の商品造成・販促に向けた商談がおこなわれた。

今回、初来日となった、アルプス最大の湧出量を誇る温泉リゾート・ロイカーバートの観光局は、日本人になじみのある温泉でリラックスしながら大自然を堪能できること、またハイキングやスキーなどのアクティビティを混雑を避けながら楽しめるエリアであることを訴求した。

また、2024年「ヨーロッパ・ベスト・デスティネーションズ」にランクインしたジュネーヴでは、コロナ禍以降、新たにホテル客室数を1800室増やし、2023年には過去最高の訪問者数を記録。ジュネーヴ観光局は、新たな観光コンテンツとして、地元のショコラトリーの試食めぐりができる24時間パス「Choco Pass(チョコパス)」や、欧州原子核研究機構(CERN)に2023年オープンした新施設「サイエンス・ゲートウェイ」、また高級時計の聖地であるジュネーヴらしいラグジュアリー向け素材として、時計づくり体験などのコンテンツを紹介。日本マーケットに向けても今後積極的にアピールしていく方針だ。

進行中の注目プロジェクトも

そのほか、注目の新プロジェクトとして、一年を通じて山頂エリアでスノースポーツを楽しめるティトリス山では、山頂にある展望塔・山頂駅の改修プロジェクトが2029年まで進行中。これにより、新たな施設で山頂での顧客体験がアップグレードされるだけでなく、環境への負荷も大幅に軽減され、CO2排出量は現在の施設よりも98%削減されるという。

また、アルプスのパノラマビューを楽しめる360度回転レストラン「ピッツグロリア」でも有名なシルトホルンでは、世界で最も急勾配となる新ロープウェイ建設プロジェクト「シルトホルンバーン20XX」が進行中。ロープウェイの区間構成の変更による乗り換え回数の削減や、ゴンドラの広さ向上により、輸送能力が現在の2倍以上に拡大する。谷に位置するシュテッヘルベルグの駅と、中間に位置するミューレン・ビルクの駅は2024年12月、山頂に位置するピッツグロリアは2025年3月に開業する予定だ。

スイス政府観光局日本支局長のパオロ・ルナルディ氏は、「スイスは、高品質を求める旅行者に様々な価値を提供できるデスティネーション。円安といわれる中でもこれだけのサプライヤーが来日するほど、日本マーケットへの期待感は高い」とコメントした。

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