キャセイパシフィック航空は、顧客体験向上および香港の国際航空ハブとしての地位強化に向けた戦略の一環として、今後7年間で1000億香港ドル(約1.9兆円)以上を投資する。この投資によって、機材、客室プロダクト、空港ラウンジ、デジタル化およびサステナビリティ推進を進めていく。
機材では、新たにA330-900型機30機を購入。2028年から随時引き渡され、主にアジア各国の都市に就航させる予定。同航空は現在、100機以上の次世代航空機を受領する予定のほか、今回発表されたA330-900型機30機を含めて今後は全80機以上を追加取得する権利も保有している。
また、今後3年間に新たな客室プロダクトを順次導入する。2024年後半にはボーイング777-300ER型機のデザインを刷新し、ビジネスクラスの新シート「アリア・スイート」を導入するほか、プレミアム・エコノミー、そしてエコノミークラスで新型シートにアップグレードする。
さらに、2025年にはポーイング777-9型機でファーストクラスを導入し、2026年には既存のA330型機に新しい客室とフルフラットベッドのビジネスクラスを導入する計画。
このほか、ビジネスクラス利用者およびダイヤモンド会員を対象とした機内Wi-Fiの無料提供も段階的に実施。ダイニングや機内エンターテイメントに継続的な投資をおこない、顧客体験を強化していく。
空港では、今後3年間で、香港国際空港と北京首都国際空港のフラッグシップ・ラウンジのデザインを刷新するほか、ジョン・F・ケネディ国際空港には初となる専用ラウンジを開設する。
なお、キャセイグループは2024年度上半期決算も発表。純利益は、前年同期の43億香港ドル(約817億円)から36億香港ドル(約684億円)の減益となった。
※香港ドル円換算は1香港ドル19円でトラベルボイス編集部が算出