ナビタイムジャパンはこのほど、インバウンド観光客を対象にした「鉄道利用動態分析」を開始した。同社が提供するインバウンド向けナビゲーションサービス「Japan Travel by NAVITIME」で、許諾を得て取得したインバウンドGPSデータと属性アンケートを基に実施するもの。GPSデータの位置情報や移動速度、距離などの情報と鉄道線路のデータから、鉄道利用者や乗降駅などを推定。利用状況の詳細を確認できるようにした。
例えば、「鉄道利用区間集計」の結果では、ゴールデンルート(東京/京都・大阪間)を結ぶ東海道新幹線での往来が多い。また国籍別分析では、台湾の旅行者は東海道新幹線の利用比率が他国籍のデータよりも少なく、狭域での周遊が多い結果に。一方、米国旅行者は東海道および山陽新幹線の利用比率が高く、広域での周遊が多い状況がみてとれた。
そのほか、国籍と降車駅を掛け合わせた分析や、駅利用者の滞在場所を時系列で確認できるヒートマップ表示なども可能となっている。
ナビタイムジャパンでは、この分析結果を用いることで、インバウンド旅行者の鉄道利用のパターンを把握し、鉄道ネットワークの最適化や観光地周辺の交通対策、サービス向上を目的とする施策などに役立てるとしている。
利用者は、分析内容をデータとして活用できるほか、ナビタイムジャパン提供の訪日外国人動態分析サービス「インバウンドプロファイラー」でも利用できる。