観光庁は2013年2月27日、日本旅行業協会(JATA)と全国旅行業界(ANTA)に対し、改訂したツアー登山運行ガイドラインの遵守と周知徹底を求める通知文書を送付した。
観光庁では2012年11月3日に中国で発生したツアー登山事故後、企画実施した旅行会社の旅行業登録取消処分とともに、「トムラウシ山遭難事故後対応の検証」の最終報告を取りまとめ、JATAやANTA、日本山岳ガイド協会などとツアー登山の安全対策の検討を進めてきた。
それを踏まえ、今般、ツアー登山運行ガイドラインを改訂しており、通知文書では特に(1)改訂された「ツアー登山運行ガイドライン」の遵守、(2)ツアー登山実施マニュアルの整備の徹底、(3)安全確保策の実施状況を記録する仕組みの導入、(4)自主的な評価点検のための仕組みの導入、(5)添乗員等の資質の向上について、周知指導の徹底を記載。ツアー登山の安全確保に万全を期すよう、求めている。
なお、観光庁では今後、旅行会社への立入検査体制の強化、処分基準の見直し、組織的な安全マネジメントの導入などについて取り組んでいくとしている。