JTB、9月期中間決算は増収増益、国内旅行が牽引、営業・経常利益は減少

JTBが2013年11月15日に発表した2013年9月期連結中間決算は、売上高が前期比4.6%増の6673億円、最終利益が2.7%増の107億円と増収増益になった。株価の上昇や景気の回復により、シニア層を中心に旅行需要が増加。富士山の世界遺産登録や観光名所の周年イベントなどプラス要因に恵まれた国内旅行部門が牽引した。ただ、本業の儲けを示す営業利益は7.6%減の158億円、経常利益も9.5%減の169億円と、前期を割り込んだ。

国内旅行の売上高は5.8%増の2991億円。主力パッケージブランドの「エースJTB」で前年度から取り組む顧客単価アップ策が奏功したうえ、店頭販売における価格変動型手配旅行商品とウェブ販売の取り扱いが増えた。大型インセンティブも好調に推移した。

海外旅行は0.7%増の2754億円。日本との関係が悪化した12年秋以降続く中国と韓国方面の不調は変わらないものの、ハワイやヨーロッパなどの長距離方面、高単価商品の売れ行きが堅調だった。前期には国際関係の悪化や円高などにより伸び悩んだ訪日旅行についても、円安や東南アジアにおける訪日査証発給要件の緩和を受け、取り扱いが回復した。

ウェブ販売部門はJTBホームページ、国内旅行予約サイト「るるぶトラベル」での商品拡充や操作性改善、スマホ対応強化により大幅に販売を拡大。テレビCMによる販促や他サイトとの連携強化も効果が出た。

2014年3月期においては、下期も引き続き国内旅行が堅調に推移すると想定し、経常利益・当期純利益ともに当初見通しより20億円上方修正。経常利益150億円、当期純利益80億円を見込む。なお、JTBグループの連結対象会社は国内 73 社、海外 81 社、持分法適用会社 19 社を合わせて 173 社、従業員数は 26,279 名となっている


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