実店舗に出向いて買いたいものを選定し、その後ネット上のECサイトなどで価格を比較検討しながら購入に至るような購買行動を「ショールーミング(showrooming)」という。マーケティングリサーチ会社のクロス・マーケティングが実施した「ショールーミングに関する調査」によると、ショールーミングを経験したことがあるのは全体の16%(65,000名のうち10,599名)、そのうち83%が継続的に行っている結果がでた。
「ショールーミングを高頻度で行う」と回答している層では、そのうち30%以上が「楽しさ」「愉快」といった快楽的・感情的な価値を認識しており、50%以上が「節約(お金を節約できる)」「お得感」といった合理的な価値を認識。これらの価値の認識が継続的なショールーミングの意向につながる傾向がみられた。
▼ショールーミング未経験者
一方、ショールーミングを行ったことがない人(54,401名)が挙げた理由として多いのは、「実店舗で買えば、すぐに持ち帰れるから」(62%)、「実店舗で買えば、すぐにその商品を使えるから」(61%)、「実店舗で選んでその場で買った方が便利だから」(57%)となっている。
▼ショールーミングのマルチチャネル化
複数のチャネルを介した購買行動に関する調査項目では、ショールーミング経験者の95%が複数チャネルで購入したことがあると回答。単一チャネルでしか購入したことがない人を大きく上回る結果となっている。
この調査は、2014年9月18日(木)~2014年9月23日(火)にインターネット上で実施されたもの。対象は全国47都道府県に在住する20歳~69歳の男女。有効回答数は65,000(化粧品/ファッション/家電/AV機器/情報・通信/流通・小売業/マスコミ/市場調査関連の従事者は除く)。