電通総研は、「消費者が選ぶ2014年の話題・注目商品ランキング」と「消費者が選ぶ 2015年の有望商品ランキング」を発表した。これは、その年の話題や注目商品を通し、時代の気分や消費のトレンドを分析することを目的に実施しているもの。
2014年はアナと雪の女王が1位となったほか、8位にウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター(USJ)、11位にNHK連続テレビ小説、18位に富岡製糸場など、旅行需要に影響を与えたものが圏外からランクイン。2015年の注目商品では、電気自動車や3Dプリンター、スマートウォッチ、カーシェアリングなど、新技術や新概念のサービスなど先進的な商品・サービスが目立った(各ランキングは最下段に記載)。
この結果から電通総研が読み解いた2015年の消費キーワードは、「進め、自分。~後戻りしたくない消費者~」。前に進んでポジティブなイメージを広げ、過去のデフレ時代に戻りたくないという「自分の背中を押してくれる商品・サービス」がランキングに見られたことを汲んだ。自分の心の中や周囲のモノ・出来事からエールを受け取ることを目的とする、新しい消費が始まっていると指摘する。
また、燃料電池車や腕時計型端末などの未来的な商品の登場や北陸新幹線の開通、2020年東京五輪への期待などで、未来志向のポジティブ発想が加速。2015年は明るい気持ち・前向きな気持ちにしてくれる消費が動いていくとも予測する。以上の消費者の思考やそのトレンドは次の4つに分けられるという。
【2015年の4つのトレンド予測】
アラウンドMe!
心の許せる仲間や家族と手の届く距離感で繋がり、一体感を味わいたいという気持ちが向上。自信が回復し、地に足のついた人々との絆作りが見直されている。
関連商品:「アナと雪の女王」「クローズドなコミュニケーションアプリ(LINEなど)」「妖怪ウォッチ」「ハロウィンのコスプレ」など
ハイブリッド・リアル
バーチャルとリアルの間の新しい現実世界への興味が創出。消費者はリアルな体験を志向しているが、バーチャルにサポートされたハイブリッドなリアル感覚を楽しんでいる。
関連商品:「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター(USJ)」「しゃべる『ゆるキャラ』」「4Kテレビ」など
日本からNIPPONへ
日本のものづくりや文化に対する世界の評価が高まり、日本に対する自信回復とともに、日本の良さを世界に発信したい気持ちになってきた。
関連商品:「東京スカイツリー」「和食」「日本酒ブーム」※「日本人のノーベル賞受賞(青色LED)」など
手に取れる未来
日常生活を変えることを予感させる新技術が注目を集め、生活を前向きに変える商品やサービスに注目。
関連商品:「3Dプリンター」「電気自動車(燃料電池車も含む)」「ハイブリッドカー」「ロボット掃除機」「公衆Wi-Fi」など
【消費者が選ぶ2014年の話題・注目商品 トップ20】 ※( )内は前年順位
- 1位アナと雪の女王(-)
- 2位しゃべる「ゆるキャラ」(10)
- 3位東京スカイツリー(1)
- 4位クローズドなコミュニケーションアプリ(LINEなど)(13)
- 5位妖怪ウォッチ(-)
- 6位スマートフォン(3)
- 7位実名登録制SNS(Facebookなど)(24)
- 8位ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター(USJ)(-)
- 9位コンビニの本格コーヒー(7)
- 10位ロボット掃除機(4)
- 11位NHK連続テレビ小説(-)
- 12位ソチ冬季オリンピック(-)
- 13位ハイブリッドカー (2)
- 14位日本人のノーベル賞受賞(青色LED)(-)
- 15位進撃の巨人(22)
- 16位ハロウィンのコスプレ(60)
- 17位タブレット端末(35)
- 18位富岡製糸場(-)
- 19位プレミアムビール(-)
- 20位 軽自動車(16)
【消費者が選ぶ2015年の有望商品ランキング トップ10】
- 1位電気自動車(燃料電池車も含む)
- 2位3Dプリンター
- 3位格安スマートフォン
- 4位国産ジェット機
- 5位4Kテレビ
- 6位終活
- 7位スマートウォッチ
- 8位カーシェアリング
- 9位公衆Wi-Fi
- 10位ウェアラブルカメラ(装着型カメラ)
(トラベルボイス編集部)