IT関連調査会社のIDCジャパンは、人事や財務、顧客サポートなどを対象とした「業務プロセスアウトソーシング(BPO)」と「ビジネスコンサルティング」の両市場について調査分析を実施、2014年の国内ビジネスサービス市場の利用動向および今後の展望としてとりまとめた。これによると、2014年の市場全体規模は9425億円で前年比4.2%増となり4年連続で成長、2018年には1兆918億円に達する見通しとなった。
利用状況をみると、従業員5000人以上の企業によるビジネスサービス利用の1位は「経営戦略・経営計画の策定」、2位が「海外進出・グローバル最適化」、「新規事業開発」と「コスト最適化」が同率で3位となった。IDCでは、ビジネス拡大を目的とするサービス利用のニーズが堅調な推移に寄与したと分析している。
サービス別では、2014年の国内BPOサービス市場(人事、顧客サポート、財務・経理、調達・購買事業が対象)は6379億円で前年比4.3%増、ビジネスコンサルティング市場の支出額は3046億円で前年比5.6%増となると予測。
また、業務プロセスを大幅に見直した企業のうち、71.5%が業務プロセスアウトソーシングによる貢献があったと回答。IDCでは、企業の売上成長 に向けた国際化や第3のプラットフォーム作りへの対応支援がビジネスサービス市場の拡大要因であり、既存業務の効率化や改変を見込んだアウトソーシングビジネスが引き続き必要とされるとみている。
BPOサービスによる貢献度のグラフは以下のとおり。
この調査は、2014年9月、IDCが従業員数300人以上の企業・団体を対象として実施したもの。有効回答は425件。