外務省は2015年1月9日付で、欧米諸国等への渡航・滞在をする人に対し、テロの脅威に関する注意喚起を発信した。
2014年9月、イラクとレバントのイスラム国(ISIL)は対ISIL連合諸国(米国やフランス、オーストリア、カナダなど)によるISILへの攻撃を批判し、欧米を含む世界の(スンニ派)イスラム教徒に対して「連合」諸国の国民を攻撃するよう、メッセージを出した。
フランス・パリで2015年1月7日に発生した左派系雑誌社に対するテロ事件ではISILやイスラム・マグレブ諸国のアルカーイダ(AQIM)など、イスラム過激派組織が実行犯を称賛する声明を出し、フランス政府はイル・ド・フランス州と北部ピカルディ州に対して、それぞれテロ警戒レベルを最上位に引き上げた。他の欧州諸国でも、具体的な脅威はないとしつつも、テロ警戒レベルの引き上げや警備強化を講ずる国も見られるという。
また、関連性は不明だが、2014年10月のオタワでの銃撃事件や、2014年12月のシドニーでの人質拘束事件なども発生。外務省では今後も同様の事件が発生する可能性は否定的ないとし、テロ事件や不測の事態に巻き込まれることがないよう、最新情報の入手に努め、安全確保に十分注意するように呼びかけている。外務省・海外安全ホームページには、テロ対策関連情報も掲載している。