デジタル広告・マーケティング事業を行うクリテオ(Criteo)は、このほど2015年第2四半期の「モバイルコマースレポート(State of Mobile Commerce)」を発表した。それによると、日本でのすべてのネットショッピング取引に対するモバイル利用の割合は46.8%で、第1四半期(51.1%)より減少する結果となった。
一方、旅行分野でのモバイル端末経由の取引は、前四半期(34.46%)より約4.5ポイント増の38.98%。モバイル利用の割合全体が低下するなか、スポーツ用品分野とともに、顕著な伸びを見える結果となった。
分野別のモバイルコマースの利用状況は以下のとおり。
また、世界の旅行分野の傾向をみると、モバイル端末によるネットショッピングのうち、ブラウザ利用が58%、アプリ利用率が42%となっていることも判明した。ただし、コンバージョンレート(利用者全体に対する商品購入者や会員登録者などの割合)はアプリのほうが優勢だ。端末ごとの対比では、デスクトップPCのブラウザ利用がモバイルブラウザの1.7倍、アプリはPCブラウザの1.2倍。また、アプリはモバイルブラウザの約2倍となっていることも確認された。
同社では、アプリのほうがブラウザよりもユーザエクスペリエンスがよいことに加え、売り上げへの貢献度の高い顧客による利用が多いと分析。旅行業界では、特に当日予約を行うシーンで、モバイルアプリが多用されているとしている。
世界の小売・旅行分野におけるモバイルアプリとモバイルブラウザの利用率は次のとおり。
世界の小売・旅行分野でのデバイス別・コンバージョンレート比較は次のとおり。
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この調査は、同社が世界各国から得た約14億のトランザクションデータに基づくもの。対象は約3000のオンライン小売業者と旅行事業者。レポート詳細は以下から参照できる。