外務省は、2016年7月16日午前4時頃(日本時間)にトルコで発生した軍による蜂起行動について、注意喚起のスポット情報を発出した。
本事案は軍事クーデターの可能性があり、現地アンカラ市内では、軍司令部が集中するエリアなどで戦闘機の低空飛行や戦車などを展開。イスタンブールではアジア側と欧州側をつなぐ橋の片側が軍警察の戦車によって封鎖し、アタテュルク国際空港のフライトはすべて発着が中止しているとの情報もある。
7時40分頃時点の報道では、エルドアン大統領は記者会見で「今般の蜂起はトルコ軍の少数派が行ったものである。全国民に対して空港、広場、通りに出てくることを期待する」と発言。その後市民の多数がアンカラ市内に出ている模様。
これらの状況を受けて外務省では、トルコ滞在者に向けて、「トルコに対する海外安全情報に留意し、報道等により状況の推移を注視し、外出は見合わせてください」「トルコへの渡航も極力やめてください」との注意喚起を発出。
さらに今後テロ発生の恐れもあるとして、滞在者は当面の間、欧米関連施設やデパート、市場、観光施設、公共交通機関、政府施設、デモ発生箇所といったテロの標的となりやすい、不特定多数が集まる場所には十分留意し、不審な状況を察知した場合には速やかにその場を離れるといった安全確保に努めてほしいとしている。