京都市はこのほど、「2015年京都観光総合調査」の結果を発表した。これによると、2015年の観光客数は前年比120万人(2.2%)増の5684万人。観光消費額は27.2%増の9704億円でいずれも過去最高となった。
2014年から2年連続で北米の旅行メディア「トラベル・アンド・レジャー」人気観光地ランキングトップになったことで、外国人観光客が大幅に増加。その一方で国内旅行者は減少する結果となった。
観光客数全体の推移は以下のとおり。
観光客数のうち宿泊客数も1.6%増の1362万人となりこれまでの記録を更新した。そのなかで外国人宿泊者数(実宿泊客数)は前年比73%増の316万人。全国の訪日外国人数の伸び率(約47%)を超える大幅な増加で過去最高を記録したうえ、「京都観光振興計画2020」で目標とした"外国人宿泊客数年間300万人"を前倒しで達成する結果に。国籍別では、台湾からの旅行者が最も多く71万9200人。次いで中国の65万5100人、アメリカの32万2700人。中国は対前年比270.6%で3倍に近い伸び。ただしその一方で、国内観光客が減少する状況だという。
外国人の国籍別宿泊数の推移は以下のとおり。
観光消費額の内訳をみると、宿泊・日帰りの合計で最も多いのは買い物代の3285億6300万円。次いで飲食費が2474億3900万円、宿泊代が1813億900万円。1人あたりの消費単価は約3000円増の1万7000円に増加。特に土産品の購入割合が高まったことが寄与した。
なお、観光客に対して満足度調査では、日本人と外国人の両方で88.9%が「満足(大変満足~やや満足)」と回答。「京都を再び訪れたいか」という質問でも95%が再来訪意向(大変そう思う~ややそう思う)を示した。
今回の調査は、京都を訪れる観光客の動向としてまとめたもの。1958年以降継続して観光政策の基礎資料となる独自に実施している。調査期間は2015年1月から12月まで。無許可民泊施設での宿泊客数は数字に含めていない。