星野リゾートの山口県・長門湯本温泉の再生計画が策定、温泉ランクトップ10入りなど目標に一部施設は2019年開業へ

星野リゾートはこのほど、山口県長門市の長門湯本温泉を対象とする「長門湯本温泉観光まちづくり計画」を策定した。この案件は、同社が2016年1月に長門市より受託したもの。2021年度の全体完成をめざし、2017年3月までには中核推進チームを創設。一部施設は2019年にオープンする予定だ。
このほど開催されたプレス発表会では、同社の新規開業案件の発表の他、代表の星野佳路氏が計画のポイントを説明。特に、全国温泉ランキングトップ10を目標とするために、目目指すテーマを「自然を生かしながら魅力的な温泉街」としたことを強調した。自然とは、川沿いを散策できる地形を生かし、川沿いのそぞろ歩きと温泉をエリア一体で楽しめる街づくりだ。

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計画のサブタイトルは、「地域のタカラ、地域のチカラで湯ノベーション」。室町時代からの歴史を有する長門湯本温泉は、山口県の中でも有数の温泉地として知られていたが、昭和中期以降に宿泊客が減少。特にバブル崩壊以降は団体旅行客数が低下し、閑散となった温泉街を「地域のチカラ」で再生する計画だ。

星野リゾートはこの計画策定にあたり、(1)全国温泉ランキングトップ10を目標にすること、(2)魅力的な温泉街の再生に取り組むこと、(3)魅力的な温泉街に必要な6要素(外湯、食べ歩き、文化体験、そぞろ歩き、絵になる場所、休む・たたずむ空間)を整備することを提案。地域の将来像としては「観光客からの評価を通じ、あるべきまち・伝統を守り、育む」まちづくりを目指す。同社代表の星野佳路氏によれば、10位以内に入るために必要なものは、人気温泉の魅力を分析し、選ぶべきタイプを正しく選定すること。同計画では「自然を活かしながら魅力的な温泉街に」を選んだという。

今後は地元・長門湯本がもつ資源を再調査して課題を整理し、コンセプトを策定して特定エリアを開発。事業費は公民あわせて約21億円を想定。マスタープランを実現し、目標が達成できた場合の経済効果は、年間収入約200億円と試算している。

地域の将来像:星野リゾート 報道資料より

「長門湯本温泉観光まちづくり計画」概要資料は以下から参照できる。


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