オンライン旅行業(OTA)やITオフショア開発などを手掛けるエボラブルアジアはこのほど2016年9月期(2015年10月~2016年9月)連結決算業績を発表。合わせて総合予約サービスの新ブランド「AirTrip(通称エアトリ)」を運用開始した。
今期も増収増益、2017年9月期は投資事業立ち上げも
それによると、売上高は前年比45.2%増の40億円、営業利益は97.7%増の6.18億円、経常利益は87.0%増の5.71億円、当期純利益は97.3%増の3.4億円。大幅な増収増益となった。
セグメント別では、オンライン旅行事業分野の売上高は28.97億円、営業利益は9.43億円。ベトナムを中心に展開中のITオフショア開発事業の売上高は12.20億円、営業利益は8289万円。地域別では、日本での売り上げが29億円、その他アジアが11億円となっている。
また、2017年9月期については、さらなる増収増益を予想。既存のオンライン旅行事業、訪日旅行事業、ITオフショア開発事業に加えて新ブランドを展開するほか、新たに投資事業を開始。これにより、売上高61億円(前年比53.7%増)、営業利益10億円(69.1%増)、経常利益9.61億円(68.2%増)を見込む。
新ブランド「AirTrip(通称エアトリ)」で総合プラットフォーム展開へ
また同社では、新たに総合旅行サービスプラットフォーム「AirTrip」の運用を開始。第一弾として国内航空券予約サービスをリリースした。
このサービスの特徴は、ポイント還元率の高さやAI(人工知能)を用いたサポートなど。航空券購入代金の2%をポイントとして還元し、同サービスで蓄積したポイントを、共通ポイントや航空マイル、電子マネー各社のポイントなど120サービス以上で利用できる仕組みを提供する。
顧客対応では、LINEやフェイスブック・メッセンジャー経由のチャットボットサービスを導入。既存のウェブや電話、メールサービスに加えて、AIを活用した自動応答サービスを提供する。
同プラットフォームでは今後、CtoCの民泊サービスも予定。さらに国内外の宿泊予約やパッケージの紹介、海外航空券、新幹線などを広く扱う計画だ。
なお、11月14日に開催された取締役会では、2017年9月期内に現在上場している東証マザーズから本則市場(東証一部や二部の総称)への変更申請をおこなうことを決議。これにより、今後一層の信用や知名度の向上や人材確保などを図り、経営基盤強化につなげる考え。