ANAホールディングスが発表した2017年3月期(2016年4月1日~2017年3月31日)連結業績によると、連結売上高は前年比1.4%減の1兆7652億円、営業費用は2.1%減の1兆6197億円、営業損益が6.7%増の1455億円、経常損益は7.4%増の1403億円。当期純利益は26.4%増の988億円となった。
燃油価格の下落や円高などに伴い収入減となったものの、旅客数は好調に推移したほか着実なコスト低減が功を奏し、減収増益に。営業利益と経常利益、当期純利益は過去最高となっている。
国際線:旅客収入は0.2%増の5167億円に
国際線では、成田/武漢線、成田/プノンペン線、羽田/ニューヨーク・シカゴ・クアラルンプール線、成田/メキシコシティ線の新規開設のほか、成田/ホーチミン線増設などを実施。ベトナム航空とのコードシェア運航開始などもおこなった。サービス面では、目や耳が不自由な顧客も楽しめるようなユニバーサル対応コンテンツを強化。中国線を中心とする海外発割引運賃設定なども実施している。
これらの結果、利用率は前年比1.5ポイント増の75.8%を達成。旅客収入は0.2%増の5167億円、旅客数は11.6%増の911万9000人となった。
国内線:旅客収入は1.1%減の6783億円
国内線では、夏ダイヤから羽田/宮古線の新規就航に加え、関西/宮古線の再開などをおこなうことで需要取り込みを推進。11月からのA320neo型機就航を契機に、予約状況に応じて機材入れ替えを行う運用をさらに積極化することで座席利用率を向上。サービス面では羽田空港国内線第2旅客ターミナルのリニューアルや、機内エンターテインメントの拡充を図った。
その結果、利用率は前年を1.3ポイント上回る66.0%。旅客数は0.7%増の4296万7000人。旅客収入は1.1%減の6783億円となった。