ユナイテッド航空(UA)は2017年4月27日、運航・サービス・顧客対応の改善策として導入する10項目を発表した。4月9日にユナイテッド・エクスプレス3411便で起きたオーバーブッキングに伴う顧客の強制降機事件への反省から、「すべての利用客に対し、尊厳と敬意をもって接し、最高のサービスでお迎えするために、謝罪の言葉だけではなく、具体的な行動で示したい」とオスカー・ムニョス最高経営責任者(CEO)はコメントしている。
伴せて、4月28日には同CEO名義にて、UAマイレージ日本人会員向けに「ユナイテッド航空は改善に向けて行動してまいります」と題したメールを配信。新しく導入する取り組みを説明した。
具体的には、「法の強制執行は、安全・保安上の問題がある場合」に限定し、「同理由による場合を除き、警察など法の執行官の協力によって乗客に降機を求めない」。また混雑時などに自主的に席を譲ってくれた乗客への補償額の上限は、1万ドルまで引き上げ、手荷物が紛失し戻らなかった場合は、「1500ドル無条件弁償制度」を導入するとしている。
またサービス内容に不備があった場合の対応を強化するため新アプリを導入し、ユナイテッド航空社員がマイルや旅行クレジットなどを、その場で提供できる体制を整える。
そのほか、顧客対応の問題解決に当たる「カスタマー・ソリューションズ」チームを設置し、代替便や近隣の空港、地上交通の案内などの業務を支援する、クルー用座席は出発の1時間前までに確定する、従業員向けトレーニング拡充、オーバーブッキングを減らすなどの施策を段階的に実施していく。
なおUAは、同じく4月27日付で、強制的に飛行機から降機させた乗客、デイビッド・タオ氏との間で和解が成立したことを明らかにした。