エクスペディア・グループ決算、総予約額は15%増、民泊「ホームアウェイ」と旅行比較「トリバゴ」が急拡大 ―2017年第1四半期

エクスペディアグループは2017年第1四半期(2017年1月~3月)の決算を発表した。それによると、取扱予約総額は前年同期比14%増の236億1030万ドル(約2兆6000億円)。売上は前年同期比15%増の21億8870万米ドル(約2408億円)、減価償却前営業利益(Adjusted EBITDA)は同18%増の2億820万米ドル(約229億円)だった。

一方、今期のマーケティング費用には売上の半分以上、前年同期比でも22%増となる13億ドルを投入。これにより、同期の営業利益は同25%増と改善したものの7280万米ドル(約80億800万円)の赤字。純利益は同46%減の720万米ドル(約8億円)、親会社株主に帰属する純損失は同21%縮小し、8610万米ドル(約94億円)となった。

※円換算は1ドル110円としてトラベルボイス編集部が算出。

決算には、中核OTAのエクスペディアブランド事業のほか、Hotels.com(ホテルズドットコム)、オービッツ・ワールドワイド、トラベロシティ、Expedia Affiliate Network(EAN)、ホットワイヤなどエクスペディア・グループの各事業が含まれている。その中で今期、特に目立ったのが、旅行比較サイト「トリバゴ(Trivago)」と一棟貸し民泊「ホームアウェイ(HomeAway)」、業務渡航に特化した「エジェンシア(EGENCIA)」の躍進だ。トリバゴの今四半期売上は前年同期比62%増の2億8600万米ドル、ホームアウェイは同30%増の1億8500万米ドルといずれも拡大し、その急拡大ぶりを印象付けた。

予約総取扱高は、中核OTA事業で同11%増の191億1000万米ドル。これに対し、ホームアウェイは同48%増の26億9700万米ドルとグループ内でも特出した伸びを示した。エジェンシアは同9%増の18億400万米ドル、売上は同12%増の1億2300万米ドルだった。

エクスペディアグループ全体での予約取扱高を地域別に見ると、米国内での予約取扱高は同10%増、海外市場は同22%増。海外市場での取扱高は85億米ドルとなり、全体に占める比率は同2ポイント増の36%になった。また、売上ベースでは、米国内が同12%増、海外市場が同19%増。海外市場が占める比率は同2ポイント増の43%。

商品/サービス別の売上比率では、ホテルが64%、広告/メディアが12%、航空券が10%、その他が14%。また今四半期は、宿泊関連(Hotels.com、ホームアウェイなど含む)の売上は同12%増。航空関連の売上は同4%増。航空券販売総額が同8%増となる一方、航空券当たりの売上が同4%減となったため。広告関連の売上は、トリヴァゴやエクスペディア・メディア・ソリューションズの業績が好調で、同47%増だった。

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