新経済連盟、「インバウンド1億人」へ追加提案、デジタルマーケティング戦略や富裕層の消費拡大など

新経済連盟は2017年5月25日、国土交通大臣・観光庁長官、経済産業大臣、経済財政政策担当大臣宛てに「観光立国実現に向けた追加提案」を提出した。先に政府がまとめた「明日の日本を支える観光ビジョン」(2016年3月30日公表)「観光立国推進基本計画」(2017年3月28日閣議決定)などをベースに、同連盟が目標とする"もう一段上"の目標達成に向けた施策を追加提案したもの。

その前提となる、連盟が掲げる目標値は「訪日外国人旅行者数を2030年までに1億人(政府目標は6000万人)」と「同消費額を30兆円(政府目標は15兆円)」。インバウンド消費を自動車産業を超える「最大の輸出産業」に成長させることも想定し、(1)デジタルマーケティング戦略、(2)一人当たりの消費単価の拡大、(3)スポーツを活用した地方創生、の3項目にて、海外事例も含めながら追加施策を提起した。各項目に関する提案概略は以下のとおり。

デジタルマーケティング戦略

まず、訪日外国人は、タビマエからタビナカ、タビアトまでにわたってデジタル情報に触れる機会多いことに言及。大前提として、デジタルマーケティング戦略を徹底的に重視すべきと提言する。

例えば、政府のデジタルマーケティングを統括する「CMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)」の設置に加え、旅行者によるSNSでの情報発信を促進すべく、WiFi環境の整備や公共施設などでの「撮影禁止」の規制排除などが必要であると説明。また、政府や自治体が持つビッグデータを標準化して広く民間に開放することで、より効果的なデータ活用や測定ができることにも言及。一方、日本政府観光局(JNTO)サイト内を拠点に、日本発着商品ではなく海外現地発着の旅行商品を販売することで、ユーザーの利便性を大きく向上する施策なども必要だとしている。

一人当たり消費単価の拡大

いわゆる「爆買い」ブームが去り、モノ消費からコト消費へのシフトがうたわれているなか、消費拡大に向けた新たな施策として重視すべきは「旅行者の体験」であると説明。

そのためには、ホームシェアと体験のシェアの両側面でのシェアリングエコノミーを推進。消費単価の高い富裕層に向け、IR(統合リゾート)や高所得者ビザ緩和のスムーズな運用を含めた「ラグジュアリーツーリズム」を展開するほか、旅行者が消費しながら回遊できる都市型観光や、夜間市場にフォーカスした「ナイトタイム体験」「ナイトタイムエコノミー」に向けた取り組みの必要性などを挙げた。

スポーツを活用した地方創生

スポーツを活用した地方創生の側面では、2019年のラグビーワールドカップ、2020年の東京東京オリンピック・パラリンピック、2021年のワールドマスターズゲームといった各種スポーツイベントを一体的なものに位置付け、地方への波及を効果的に実践すべきだと提案する。

同時に、それぞれのスポーツイベントを一過性のものとするのではなく、それをきっかけに日本ファンになってもらうためのイベントと定義。例えば、東京を「ショーケース化」して臨むほか、日本のスポーツビジネス振興のためには、リーグ全体を底上げすることが必要であると解説。それによって、メディア認知度や外国人へのリーチ力、日本のブランディングなどを総合的に向上し、はじめてスポーツビジネスに及ぼす直接的な経済効果も見込めると提言している。

提案書の全文は以下から参照できる。

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