「はとバス」が発表した2016年度(2016年7月1日~2017年6月30日)の東京観光コース利用人数は、前年比9.6%増の93万4306人。2016年度は93万人超えとなり、バブル期の1989年度に匹敵する好調ぶりとなった。
利用内訳は、昼コースが11.5%増の71万8173人、夜コースが14.5%増の11万8630人と、いずれも2桁増を記録。一方、訪日外国人向けコースの利用は5.6%減の8万3879人。団体での貸切利用は15.4%減の1万3624人に。中国人向けコースが25%減と大きく低下するなど訪日需要が落ち込んだものの、国内利用者の増加が全体をけん引した。
同社では2016年度について、軽井沢のバス事故や熊本地震、台風や悪天候の影響で9月までは低調だったが、その後秋の行楽シーズンを景気に急成長したと分析。バスタ新宿の開業や赤坂離宮迎賓館の一般公開、国立西洋美術館の世界文化遺産登録、ギンザシックスの開業などに加え、築地市場の移転問題の報道などが東京への関心を集めた。また、都内の宿泊施設代金が一服したことから、地方の客足が戻ってきたことも背景にあるとみている。
はとバスの利用人数の推移は以下のとおり。