博報堂新しい大人文化研究所はこのほど、シニア世代の意識に関する調査結果(2017年)を発表した。それによると、「シニア」と呼ばれて自分のことだと感じる割合は、50代で約1割(12.6%)、60代で約4割(41.3%)。これらの割合は、年々低下傾向がみられ、例えば60代では、2012年から2017年までの5年間で約15%減少したことが分かった。言い換えれば自分のことをシニアと感じない層が60代では約6割になる。
一方、「『シニア』と呼ばれてみたいかどうか」という設問では、50代は3.5%、60代が11.9%が「そう思う」と回答。
「シニアと呼ばれて自分のことと感じる」割合の推移は以下のとおり。
また、現在の40代から60代までの全体で「自分たちの年齢層は新しい商品やサービスを率先して消費してきた年代である」との認識が6割以上(64.8%)におよぶ(「そう思う」「ややそう思う」の合計)が判明。特に50代男性はその割合が高く、約7割(69.7%)が該当した。また、「自分達はいつも新しい生き方やライフスタイルを作ってきた」との認識を持つ割合は全体で56.2%。そのうち、50代・60代は約6割が該当し、さらに50代女性は66.5%と多くが該当する結果に。同社ではこの結果より、現在の50代・60代は「新しい消費やライフスタイルを作ってきた」自負があると分析。これらの世代に「シニアはもっと元気に」などと声をかけても、まったく他人事になってしまうか、逆に「余計なお世話だ」と反感を買ってしまう恐れもあると考察している。
「自分たちの年齢層は、新しい商品やサービスを率先して消費してきた年代である」に対する回答は以下のとおり。
今回調査は、40代から60代までの男女930名を対象に実施したもの。調査時期は2017年3月17日から19日まで。対象エリアは1都3県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)と中小都市(首都圏、 熊本市・岡山市以外の政令指定都市および岩手県・宮城県・福島県を除く)。