観光庁が発表した2017年年間の宿泊旅行統計調査(速報値)によると、延べ宿泊数は前年比1.2%増の4億9819万人泊となった。このうち日本人は0.7%減の4億20190万人泊で、2016年に(3.5%減)続き前年割れ。一方、外国人は、12.4%増の7800万人泊となり、調査開始以来の最高値を記録した。
客室稼働率の年間値は全体で60.8%。タイプ別では、シティホテルが79.4%、ビジネスホテルが75.4%、リゾートホテルが57.8%、旅館が38.1%となり、そろって調査基準を調整した2010年以降の最高に。都道府県別では、大阪府の全体の稼働率が83.1%で最高。タイプ別ではリゾートホテル(90.6%)、シティホテル(89.3%)、ビジネスホテル(85.1%)、簡易宿所(59.4%)、旅館(58.1%)のすべてが全国で最も高い値となった。
そのほか、80%を超えた施設は、シティホテルが8か所(前年比3か所減)、ビジネスホテルが3か所(前年と変わらず)、リゾートホテルが2か所(前年と変わらず)となり、シティホテルの高稼働傾向が顕著だった。
宿泊者数を都道府県別でみると、トップ3は東京(1.0%増の5810万人泊)、北海道(3.4%増の3468万人泊)、大阪(5.4%増の3267万人泊)の順。前年比の宿泊者数増加率が最も高かったのは、鹿児島県の12.0%増、愛媛県の10.3%増、福岡県の9.6%増など。減少率が多かったのは三重県(12.0%減)、徳島県(11.8%減)、滋賀県(9.3%減)などだった。
また、外国人の宿泊地を見ると、三大都市圏が10.2%増の4612万人泊に対し、地方部は15.8%増の3188万人泊。構成比では、三大首都圏が約6割、地方部が4割だった。
なお、今回の年間値は、2017年12月の第2次速報値を反映したもの。2017年12月(第2次速報)の延べ人数は、0.7%減の3917万人泊。このうち日本人は3.6%減の3268万人泊、外国人は17.2%増の649万人泊。
2017年12月の客室稼働率は全体で56.8%。全国での最高は大阪府の81.1%、次いで東京が77.4%だった。