トリップアドバイザー、タビナカ体験ツアー強化を加速、現地発着ツアーなど管理するソリューション企業を買収

トリップアドバイザーは2018年4月20日、旅行者向け体験ツアーやアトラクションのマネジメント・テクノロジーを提供するIT企業、ボークン(Bokun)の買収を発表した。

世界最大の旅行クチコミサイトであり、近年ではホテルや現地ツアーのオンライン予約も手掛けるトリップアドバイザーでは、今後の成長戦略としてネット経由でのタビナカ取扱いを強化。ビアターを傘下に収めるなど、この分野の拡充に力を入れている。

トリップアドバイザーのエクスペリエンス&レンタル事業を率いるデルモット・ハルピン社長は、海外現地での各種体験ツアーなど、エクスペリエンス事業市場について、「オンライン手配が可能なのは、まだ全体のわずか20%ほど。これをもっと拡大していく上で、ボークンが果たす役割は大きいと考えている」。

Bokun ウェブサイト

アイスランドを本拠地とするボークンは、2012年創業。現地発着ツアーやアトラクションに特化したビジネス・マネジメント・ソフトウェアを開発しており、具体的には、予約エンジン、流通ごとの在庫管理、価格管理ツールなどを提供している。もともとは地元アイスランドの観光業者が主な顧客だったが、現在は世界各地の中小ローカル事業者から、フォーチュン500のリスト入りする大企業まで多岐に渡る。

これまでボークン利用コストは一カ月当たり100ユーロ(約1万3200円)と破格だった。ちなみに標準的な現地ツアーなどのオンライン取扱手数料は総額の5~6%となっている。トリップアドバイザーでは、ボークンのソフトウェア・プロダクトを試してみたいサプライヤー各社向けに、3か月間の無料お試し期間を設定する予定。その後、ボークンの今後の料金体系について、詳細を詰める。

ボークンは引き続き、アイスランドを拠点として営業を継続する一方、人員体制は拡大する。

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