世界の航空機産業、浮沈はアジア太平洋の需要回復に大きく影響、中国国内線の運航数は7月末までに前年比増まで回復か

航空データ分析のシリウムは、アジア太平洋の航空供給量は回復の兆候を見せており、特に中国の国内線運航数は7月末までに前年をわずかに上回ると予測。旅行規制が緩和されるに従って、中国以外の国でも回復傾向は強まり、国内市場が大きな国では、7月までに新型コロナウイルス以前のレベル、あるいはそれを上回る供給量に回復すると分析している。

国際線については、二国間の交渉によって進められており、中国は韓国とシンガポールとの間で、ビジネス旅行者に限る渡航を認める交渉を開始。いわゆる「トラベルバブル(近隣の域内旅行)」での国際線再開は、日本を含め多くの国で模索が始まっている。

また、シリウムは、アジア太平洋での航空会社の復活は、航空機産業にとっても重要なポイントと指摘。2023年までに引き渡しが予定されている新造機のうち、約3分の1にあたる1360機以上がアジア太平洋の航空会社向けとなっているためだ。

アジア太平洋の航空需要が回復傾向にあるため、グローバルで見ても駐機中の航空機の割合は4月中旬の64%から現在では50%以下にまで回復してきた。シリウムでは、今後ヨーロッパや北米でも航空需要が回復していくと見られていることから、その割合もさらに低くなるだろうとしている。

しかし、2020年と2021年の航空需要は依然として不透明なところが多く、現実的には運航される航空機の数が2019年末までのレベルに戻るのは、早くても2022年と予測している。

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