中国の海外旅行市場の調査研究を行う中国出境游研究所(COTRI)は、パンデミック後のヨーロッパへの中国人旅行者受け入れに向けて、各国観光機関向けに「ADVANTAGE: TOURISM 」プログラムを開発した。スペイン政府観光局が初めて採用することを決めている。
このプログラムは、COTRIが専門家とともにビッグデータをもとに分析した中国人旅行者の傾向を提供することで、今後のマーケティング活動に役立ててもらうもの。
COTRIでは、中国人の海外旅行の趣向はパンデミックで変化し、これまで以上に自然、小規模都市への関心が高まり、家族や友人など小規模グループでの旅行がより好まれるようになっているとしている。
2019年のスペインへの中国人旅行者は約70万人。しかし、そのほとんどがマドリードとバルセロナに集中していることが課題となっている。スペインとしては、このプログラムを活用したマーケティングで、地方の文化や自然、食などの訴求を高め、中国人旅行者の分散化を進めていきたい考え。
COTRIでは今後、パンデミック後の中国市場の回復に向けて、スペイン以外の国でも「ADVANTAGE: TOURISM」の活用を勧めていく。