京都市観光協会(DMO KYOTO)は、2020年の市内主要ホテルにおける宿泊客数をまとめた。それによると、日本人延べ宿泊客数は、11月にGoToトラベルキャンペーンなどの後押しを受けて前年同月比42.8%増と一時的に回復を見せたものの、通年では前年比32.5%減に終わった。
外国人延べ宿泊客数は、長期にわたってほぼゼロの状況が続いたことから、同89%減。2020年の外国人比率は14.4%で、全国平均の5.9%を大きく上回ったものの、調査開始以、来最低となった。
客室稼働率は、11月には63.2%にまで回復したものの、最終的には同45.4ポイント減の38.5%。前年からの下落は2017年から4年連続。
日本人の平均宿泊日数は1.65日となり、前年の1.49日から大きく伸びた。DMO KYOTOでは、在宅勤務の普及に伴うワーケーション目的などでの長期滞在利用が増えたことが影響したのではないかとみている。一方、滞在期間が長い欧米諸国からの宿泊客の構成比が減ったことで、外国人の平均宿泊日数は前年の2.30日から2.07日へ縮小した。
調査対象施設における2020年の平均客室単価は1月以外のすべの月で前年を下回り、同22.2%減の1万2580円となった。例年は桜を目当てにした観光需要に応じて4月に価格が高騰するが、2020年は渡航規制や緊急事態宣言の影響でほとんど価格に変化が見られなかった。
また、市内の宿泊施設について、518軒の新規開業があった一方で、580軒が廃業し、合計数は減少した。前年から施設数が減少するのは、2015年以降初めてのこと。