米フロリダ州が「クルーズ再開」求めて連邦政府を提訴、「主要産業を止める権利は国にない」、新たなルールづくりを要望

米フロリダ州は、クルーズの即時再開を求める訴訟を連邦政府に対して起こした。AP通信によると、同州ロン・デサンティス知事はマイアミ港で行った会見で「国は、確かな証拠やデータもなく、1年にわたってフロリダの主要産業を止めている。国にその権利は無いはずだ」と政府を非難した。

フロリダ州には、マイアミ、ポートカナベラル、フォートローダーデールという世界有数のクルーズ拠点があり、クルーズ産業は年間数十億ドルの経済効果を生み出し、数万人の雇用を創出してきた。

米疾病管理予防センター(CDC)は、民間企業向けに新しい新型コロナウイルス対応ガイドラインを出したが、クルーズ再開については認めていない。

訴状では、新しいガイドラインは、ワクチン接種受けた人の旅行のリスクは低いとするCDCの見解を反映していないとしたうえで、クルーズ会社、港湾、クルーズが寄港地の保健当局との間で、新しいルールを構築すべきだと訴えている。

一方、ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は、訴訟については直接言及せず、CDCが確証なくクルーズ再開を禁止しているという非難は当たらないとの見解を示した。

海事弁護士のマイケル・ウィンクルマン氏は、このような訴訟が成功することはないとの見方を示しているが、法的手段に訴えることで、クルーズ再開に向けた世論の意識を変え、政府に圧力をかけることはできるかもしれないと述べている。

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