総務省情報通信政策研究所は、情報通信メディアに関する調査報告書をまとめた。これは、インターネット上のメディア、テレビ、ラジオなどの情報通信メディアについて、利用時間の長さ・時間帯、利用率、信頼度等を継続的に把握し、新聞、雑誌等の情報通信メディア以外のメディアを含め、メディア間の関係や利用実態の変化を明らかにするもの。今回で9回目の調査。対象者は13歳~69歳までの男女1500人。
調査結果によると、全世代の平日のメディア平均利用時間で、「インターネット利用」が168.4分となり、「テレビ(リアルタイム視聴)」(163.2分)を初めて上回った。休日は、「インターネット利用」が174.9分、「テレビ(リアルタイム視聴)」が223.3分。
「インターネット利用」の平均利用時間は、平日、休日とも各年代で増加。特に10代(平日224.2分、休日290.8分)、20代(平日255.4分、休日293.8分)で利用自家が長くなった。
一方、「テレビ(リアルタイム視聴)」は、年代が上がるとともに平均利用時間も長くなり、休日の60代では334.7分と他の世代を大きく上回った。
また、テレビのリアルタイム視聴とインターネットの並行利用(ながら視聴)の調査では、全年代では、平日は「テレビ(リアルタイム)視聴」の時間帯別行為者率が高くなる20時台と21時台に、休日は20時台に、並行利用も高い行為者率を記録した。ゴールデンタイム(19時台から22時台までの間)では、「テレビ(リアルタイム)視聴」に占める並行利用の割合は、平日は10代の22時台、休日は20代の22時台で最も高くなった。
コミュニケーション系メディアの平均利用時間を見てみると、ソーシャルメディアの利用が長いのは10代(平日72.3分、休日85.4分)と20代(平日84.6分、休日110.8分)。一方、平日の「メール利用」では、40代から60代は40分を超えた。
今回を含めて過去9回の調査とも、40代から60代では、行為者、平均利用時間とも「メール利用」が「ソーシャルメディア利用」を上回ったが、今回の調査では、40代の「ソーシャルメディア利用」行為者が初めて50%を超えた。
インターネット利用の機器については、平日、休日とも平均利用時間は全世代で「モバイル」が「PC」を上回った。特に10代と20代で「モバイル機器」の利用が長く、平均利用時間は休日で200分を超えた。
このほか、利用機器の種類については、全世代で「スマートフォン」の利用率が前回調査の91.1%から92.7%に増加。年代別では、10代から40代で90%以上、60代でも81.2%となった。