エアビーアンドビー(Airbnb)はこのほど、全サービス機能で50件以上に及ぶイノベーションとアップグレートを実施すると発表した。コロナを機に、今後さらに変化する旅行者のニーズに対応するのが目的。すでに同社では2021年5月に100件以上のアップグレードを行っており、今回さらに改善を進めることになる。
具体的には、60以上の言語に対応する翻訳機能のほか、検索できる日付の範囲を6カ月から12カ月に拡大。また、ユニバーサルツーリズムで重要となる施設のアクセシビリティについても、掲載施設が対応する機能や設備の正確性をチェックできる機能を持たせた。最終的に専門チームが人の目で確認するもので、これまでに世界2万5000の掲載施設における10万ものアクセシビリティ対応機能や設備を確認している。
消費者変化が調査結果や利用状況からも明らかに
Airbnbによると、人々がコロナによって特定の場所で特定の時間に働く必要性から突然解放されたことで、生活や働き方、旅の仕方が大きく変化。5か国での消費者調査でも、回答者の3分の1が「パンデミックの収束後、頻繁にリモートで仕事をしながら別の場所に住むことになる」と回答。旅行が増えそうな機会では「繁忙期を避けた時間帯」(55%)や長い週末(55%)、「計画は立てず気が向いた時」(53%)などがあがった。そして、37%が「より長期滞在する旅行をするだろう」と回答した。
こうした傾向は、Airbnbの利用状況にも表れている。今年9月末の時点で、予約の45%は1週間以上の滞在で、20%は1カ月以上の長期滞在だった。また、過去1年間で10万人以上のゲストが、少なくとも3カ月間にわたり、Airbnbに継続的に滞在しているという。
Airbnb共同創設者兼CEOのブライアン・チェスキー氏は、サービス改善について「変化する世界に順応するため」と述べた上で、「人々がいつでも、どこでも、どんな長期間でも旅行が可能で、好きなところに暮らすことができる時代になった。これは旅行革命だ」とコメントしている。