宿泊施設の無断キャンセル被害を削減する新サービス、リスクをスコア化、2022年1月から本格稼働へ

TISインテックグループのTISは、宿泊施設などのオンライン予約で悪質な予約による被害削減を支援するサービス「Reservation Eye」を開発した。2022年1月から国内オンライン予約サイトにサービス提供する。

「Reservation Eye」は、オンライン予約情報に対するノーショー(無断キャンセル)リスクをスコアで提供する。旅行予約サイトで利用者が予約確定すると、「Reservation Eye」に情報連携。予約情報を約200個の要素に分解したうえでノーショー発生リスクを算出し、宿泊施設や予約サイトにスコアとして開示する。たとえば、ノーショー防止対策としてすべての予約に対して意思確認の事前連絡を実施している宿泊施設は、同サービスを利用することでノーショーリスクの高い予約だけを抽出することができ、人的コスト削減や被害の軽減が期待できる。

旅行予約ではオンライン販売が右肩上がりに成長している一方、簡易に予約できることから不正予約被害も拡大している。同社の独自算出によると、旅行業界全体でノーショーだけでも年間推定94億円(2019年度)の被害があり、社会問題化している。

「Reservation Eye」はこれまでのノーショー予約の内容から、宿泊金額、宿泊人数、宿泊期間、予約日から宿泊日までの日数、予約した時間帯といったノーショー傾向の要素を抽出。それをもとにリスクをスコア化し、旅行予約サイトや宿泊施設に提供する。

すでに2020年9~12月は国内オンライン予約サイトと実証実験を実施。ノーショー発生リスクの高い3%を抽出し、電話対応したところ、そのうち39.6%が後にキャンセルし、被害金額軽減が期待できることが明らかになったという。今後は、旅行業界以外にも、美容、飲食、テイクアウトへの応用も視野に入れる。

発表資料より

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