世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)は、デジタル旅行の促進を各国政府に促すことを目的としたレポート「Implementing a Digital Travel Portal」を発表した。これは、米ロックフェラー財団の支援を受けて設立された非営利組織「コモンズ・プロジェクト財団」と共に作成したもの。スムーズで安全に出入国に求められるデジタル化についてまとめた。
新型コロナによるパンデミックで世界の海外旅行市場は深刻な経済的損害を受けたが、WTTCは、このレポートの中で、今後起こりうる健康危機に備えるために、旅行者の健康認証に焦点を当てたグローバルシステムの構築が必要だとしている。
例えば、「デジタル・トラベル・ポータル」を実装するために必要なことして、設計、デフォルトによるプライバシー保護、データ保護とプライバシー法の遵守、言語機能、24時間年中無休の通信、紛争が発生した場合の法的対処など12の原則を提言しているほか、そのポータルを効果的に運用するために必要な5つの取り組みを推奨している。
なお、コモンズ・プロジェクト財団は、世界での利用を見越したデジタル健康証明「コモンパス」を開発している。