IHGホテルズ&リゾーツは、NTT都市開発およびUDホスピタリティマネジメントとの運営受託契約を締結し、「voco大阪セントラル」を2023年に開業する。「voco」は、2018年に立ち上げられたプレミアムホテルブランドで、日本では今回が初進出となる。
「voco」とは、ラテン語で「招待する」「呼び集める」という意味。友人を自宅に招くような空間で、「自分らしく過ごす時間」、 「ソーシャルスタイルのレストラン」をメインのコンセプトに据えた上級ライフスタイルブランドだ。
節水タイプのシャワーヘッド、バルクアメニティ、生分解性のコーヒーカップ、100%リサイクル素材を使用した寝具などサステナビリティへの配慮も打ち出している。同社では、今後、日本のインバウンド再開や国内旅行市場の回復に向けて開発を進めていく考え。
今回開業する「Voco大阪セントラル」は、同ブランドで世界で75軒目。四ツ橋筋に面し、大阪メトロ淀屋橋、本町、肥後橋の各駅から徒歩数分に立地、客室数は全191室となる。レストランやカフェ、フィットネスジム、ミーティングルームを完備し、自宅にいるかのようなカジュアルな滞在を提供する。
「外資+ライフスタイルホテル」に商機
IHGでは、コロナ禍の間も日本国内での出店を加速してきた。2019年から2021年まで客室数は35%増加、2020年1月以降、11ホテルを開業している。2024年~25年にかけては、「リージェント京都」、「シックスセンシズ京都」、「インターコンチコンチネンタル沖縄美らSUNリゾート」などの開業を控えている。
また、過去4年間で「キンプトン」、「シックスセンシズ」、「リージェント」、「ホリデイ・インエクスプレス」、「ホテルインディゴ」など5ブランドを投入してきた。
開業発表の記者会見で、IHG・ANA・ホテルズグループジャパンCEOのアビジェイ・サンディリア氏は、日本での出店をさらに加速させていきたい方針を示した。特に、ライフスタイル分野の成長が見込んでおり、「日本には、ここ(vocoブランド)にチャンスがある」とみている。
日本を「5%しかグローバルホテルブランドがないユニークな市場」としたうえで、ライフスタイルブランドを求める層がグローバルブランドを好む傾向をとらえ、そのポジションを確立することで商機をつかみたい考えだ。
「voco」では、モダンな旅を求めている旅行者のニーズにこたえることで、「インバウンド、国内、法人、レジャーすべてで可能性がある。」と話した。