日本の水産業を応援する動きが観光産業で広がっている。福島第一原発から放出された処理水によって、風評が懸念されていることや、水産物の輸出が減少していることから、応援キャペーンや応援ツアーなどが実施される。
東京都は、福島県での消費を喚起する「福島応援 お魚を食べようキャンペーン」を2023年10月27日から12月8日にかけて実施。東京都が実施している「被災地応援ツアー」事業に登録している取扱旅行事業者が販売する福島県への宿泊旅行・日帰り旅行について、期間中は割引額を1人につき1000円上乗せする。
キャンペーン適用後、割引額は1泊では3000円が4000円に、2泊が6000円から7000円、日帰り旅行は1500円が2500円に増額される。
また、クラブツーリズムは、「ホタテを食べよう!現地に行って応援!日本の水産業応援ツアー」ページを公開し、ホタテや毛ガニなど北海道産の水産物を提供する北海道ツアーを紹介している。掲載しているツアーは、羽田発「紋別・猿払・稚内で3つのフルコースを食す オホーツク海こだわり旬鮮グルメ旅3日間」が4万9900円~6万6900円、中部国際空港発「猿払産毛ガニ1杯&4種のホタテ&宗谷牛&シマホッケ4日間」が7万5000円~8万9000円など。
JR東日本は、列車荷物輸送サービス「はこビュン」などを活用し、東北新幹線で新青森駅から首都圏の各主要駅まで青森県産のホタテを輸送。「青森県産ホタテ」を首都圏の催事や店舗などで販売することで、国産水産物をPRする。
上野駅と東京駅で産直市を実施するほか、都内の紀ノ国屋やJR東日本クロスステーションが運営する飲食店で提供。また、JR東日本本社ビル/首都圏本部の社員食堂でも提供する。