中国の定番アプリ「WeChat」で日本の鉄道乗車券の購入を可能に、東京メトロらが開始、今後は全国の鉄道・観光事業者にも拡大へ

東京メトロと東京都交通局は、中国からの訪日旅行者向けに、全線乗り放題乗車券「Tokyo Subway Ticket」をWeChatミニプログラム「旅日(たびにち)」内で販売を開始した。テンセント社が提供するメッセンジャーアプリWeChatの月間アクティブユーザー数は13億人以上。WeChatユーザーが新たにダウンロードやログインする必要がないミニアプリを活用することで、訪日中国人の乗車券購入の利便性向上、混雑緩和を図る。

WeChatミニプログラム「旅日」は、旅行事業DX推進のソリューションを提供するリンクティビティ社が提供。WeChat内での検索、または駅ポスターのQRコード読み取りでアクセスすることができる。決済はWeChat Payで支払うことも可能。アプリ内で購入後は、首都圏の主要105駅に設置している旅行者向け券売機のQRコードリーダーにかざすことで発券する。

Tokyo Subway Ticketは、東京メトロおよび都営地下鉄の全線が使用開始から24/46/72時間乗り放題になる旅行者向け乗車券。東京スカイツリーなど対象となる首都圏の230以上の施設で提示すると、割引やプレゼントなどを受けることができる特典サービス「ちかとく」も利用することができる。

報道資料より

全国の交通事業者、観光事業者との展開も

リンクティビティ社が提供するミニプログラム「旅日」では、2023年11月14日から東京メトロのほか、京成電鉄、東京スカイツリーとも連携。成田空港から都心へのスカイライナーや、東京スカイツリーのチケット販売も開始した。

同社は、全国の鉄道、バスなどの交通事業者や観光施設のEチケット販売の支援を行う企業。在庫管理システムや清算システムだけでなく、国内外のOTAや旅行会社とつなぐBtoB予約プラットフォーム、BtoC直販ソリューションなどを提供している。導入事業者は、JR東日本や近鉄などの交通事業者のほか東京タワーや富士急ハイランドなど観光事業者がある。

同社としては、今後、ミニプログラム「旅日」での販売を全国の鉄道会社、観光事業者にも拡大したい考え。従来、タビナカでの販売となっていたチケット販売のタイミングが、ミニアプリでの販売によってタビマエに広がることに期待している。

左から、リンクティビティ代表 孔成龍氏、京成電鉄 鉄道本部計画管理部長 松本直範氏、テンセントジャパン WeChat Pay 北東アジア取締役 CeCe Wang氏、東京地下鉄
 鉄道本部CX・マーケティング部長 川上幸一氏、東京都交通局 電車部長 神永貴志氏

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