タビナカ体験予約のクルック(Klook)は、新たに2.1億ドル(約305億円)の資金を調達した。事業の成長と財務の安定性を強化していく。
具体的には、旅行者の利便性とメリットを向上させる観光パスの提供を拡大。また、同社のクリエイタープログラムを通じてソーシャル・デジタル・マーケティングを拡大し、SNSのユーザー生成コンテンツによる予約を促進する。さらに、AIの統合によるイノベーションを推進。グーグル・クラウドとの連携で、自動翻訳、コンテンツ生成、顧客サービス・チャットボットなどをカバーする生成AIをプラットフォーム全体に統合する予定だ。
クルックの2023年の予約額は、2019年比で3倍となる約30億ドル(約4350億円)になる見込み。現在では予約の80%以上がモバイル経由。2023年に獲得した新規顧客の流入は2019年の2倍以上になる。リピーターは予約総数の半分以上を占めているという。
共同創業者兼CEOのイーサン・リンは、「生産性(従業員1人当たりの売上高)の3倍増を含めて、今年大幅な増収増益となった強力な事業基盤を活用し、持続可能な拡大の新たなフェーズに向かう」とコメント。2024年のパリ・オリンピックや2025年の大阪万博のような世界的イベントに触れながら、アジア太平洋の旅行需要の今後の拡大を期待を示している。
※ドル円換算は1ドル145円でトラベルボイス編集部が算出