北アルプス国際芸術祭2024、長野県大町市で9月から開催、アートを通じた関係人口の拡大へ

「北アルプス国際芸術祭2024」が2024年9月13日~11月4日にかけて、長野県大町市で開催される。2017年、2021年に続き今年が3回目。10カ国・地域から約35組のアーティストが参加し、「水・木・土・空」をコンセプトに作品を展示する。

実行委員長を務める牛越徹大町市長は、企画発表会で「芸術祭のコンセプトは、大町市を象徴するもの。アートとともに大町の歴史や食、自然などを全身で体感できるものになる。多くの人が大町を訪れてもらい、地域を楽しんでほしい」と挨拶した。

大町市では、アートを通じて大町市の魅力を内外に発信するほか、観光客を誘客することで、地域との交流を促し、交流・関係人口の増加や地域消費の拡大にもつなげていきたい考えだ。

地元ガイドとめぐるオフィシャルツアーも

芸術祭では、開催期間中、地元ガイドと作品を巡るオフィシャルツアーを実施。作品鑑賞だけでなく、大町市の自然や食文化の体験もツアーに組み込む。予約は準備が整い次第、公式ホームページで発表する。

また、信濃大町駅発着ツアーなど市内の旅行会社とともに各種ツアーも用意。オフィシャルガイドの派遣などカスタマイズツアーにも対応する計画だ。

さらに、公共交通機関での来場者向けに1泊2日で全アートサイトを巡ることができる周遊バスの運行も計画しているという。

地域の郷土料理を提供する公式カフェ&レストラン「YAMANBA」も9月14日にオープンする。場所は「ふるさと創造館ラーバン中綱」。完全予約制で、すでに旅行会社(団体向け)の予約受付が開始されている。

このほか、北アルプス山麓地域で開催されるさまざまなイベントとパートナーシップを組むほか、長野県内の美術館などとも連携し、県内周遊の機会も創出していく。

(左から)総合ディレクターの北川フラム氏、牛越徹大町市長、ビジュアルディレクターの皆川明氏

芸術祭では、「市街地エリア」「ダムエリア」「源流エリア」「仁科三湖エリア」「東山エリア」の5つのエリアを舞台にそれぞれの地域の特色を生かした作品が展開される。総合ディレクターの北川フラム氏は「観光客は地域に新しい風を呼び込む。旅をすることが、閉塞した社会に面白い動きを作り出す。大町でも自然と人間との出会いで新たな動きが生まれるだろう」と話し、芸術祭における観光の重要性を指摘した。

作品鑑賞にあたっては、会期中全ての作品を1回ずつ鑑賞できる「作品鑑賞パスポート」あるいは作品ごとの個別鑑賞券を購入する必要がある。「作品鑑賞パスポート」は一般の当時価格が3000円(前売価格2500円)、16~18歳の当時価格は1500円(前売価格1000円)。個別鑑賞券は1サイト300円。前売価格は9月12日まで。

2024年8月には「オフィシャルガイドブック」が発売する予定。

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