ブッキング・ドットコム(Booking.com)は、オランダ消費者・市場庁(AMC)からの指摘を受けて、サステナビリティの取り組みで宿泊施設を採点する「Travel Sustainable」プログラムを削除した。
このバッジはユーザーがよりサステナビリティに力を入れている宿泊施設を見つけやすくするものだが、AMCは、この採点システムに疑問を呈し、「トラベル・サステナブルという主張は、旅行が持続可能であるという誤った印象を与える可能性がある」と判断。「説明がどのような側面に言及しているのかが十分に明確ではない」と指摘した。
ブッキング・ドットコムは2021年にTravel Sustainableプログラムを導入。当時、50万軒以上の宿泊施設に「Travel Sustainable」バッジが付けられていた。
ACM消費者部門ディレクターであるエドウィン・ファン・ホーテン氏は「企業は明確で正しく、適切な持続可能性を主張することが重要だ」と話したうえで、「消費者は旅行中も含めて、自分たちが気候に及ぼす影響をますます認識している。だからこそ、信頼できる情報でなければならない」と主張した。
また、AMCは、使い捨てプラスチックの排除などリストに挙げられている措置の一部は、すでに欧州連合では実際に禁止されているものと指摘している。
これに対して、ブッキング・ドットコムは今後、宿泊施設が第三者によるサステナビリティ認証を取得したことを示すラベルと、それに応じて検索をフィルタリングする機能を導入する予定としている。
※この記事は、世界的な旅行調査フォーカスライト社が運営する「フォーカスワイヤ(PhocusWire)」から届いた英文記事を、同社との正式提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。
オリジナル記事:BOOKING.COM DROPS "TRAVEL SUSTAINABLE" PROGRAM