米航空会社、2024年下半期は「記録的な売上高」の予想、法人需要が完全回復、第1四半期は各社が増収

写真:ロイター通信

米国の航空会社の法人需要が完全にコロナ前に戻った。例年であれば、業績が落ち込む第1四半期でも、好調な出張需要を取り込むことで、利益を増やしている。デルタ航空、ユナイテッド航空、アラスカ航空などすでに四半期決算を発表している航空会社は、いずれもビジネス目的の需要が急激に回復していると報告した。

業界団体エアラインズ・フォー・アメリカによると、コロナ前は米国航空会社の旅客収入の半分は出張によるものだったという。

シアトルを本拠とするアラスカ航空は、アマゾンやマイクロソフトなどのテクノロジー企業の出張が増えたことから、2023年の法人旅行の収益はコロナ前の75%程度にとどまっていたが、2024年第1四半期はコロナ前を超えた。

同航空シェーン・タケット最高財務責任者(CFO)は、テクノロジー企業による需要は完全には戻り切っていないことから、今後さらに法人旅行の収益は拡大するとの見通しを示した。

ユナイテッド航空は、ハイテク産業、製造業、サービス業からの需要が増加したことで、第1四半期の法人旅行の予約数は過去最高になった。同航空は第1四半期、フロリダ線やラスベガス線の供給座席を拡大。アメリカン航空は、大企業顧客との契約条件を見直すなど、法人需要の取り込みに注力している。

この背景には、勤務スタイルが通常モードに戻っていることもあるが、航空会社の幹部は、米国経済の見通しが明るいことにも要因があるの見解を示している。

デルタ航空は、企業顧客の90%が第2四半期の出張回数を維持あるいは増やす計画を持っていると明かした。同航空の第1四半期に法人売上高は前年比2桁増加し、今年下半期には記録的な売上高になると予想している。

また、アラスカ航空は、ビジネス旅行者による利益が燃料費の高騰を相殺すると見込み、2024年の収益予想を上方修正した。

※本記事は、ロイター通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。

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