ロイター通信によると、中国人の訪米旅行の回復遅れについて、米旅行業界はパンデミック前に見られた旺盛な滞在消費の復活までに少なくとも今後2年かかるとみている。足かせになっているのは中国経済の成長鈍化と高い旅費だ。
アナリストらは、地政学的緊張の高まりに加え、米中間の航空運賃の値上がりや運航便数がパンデミック前を下回ったままであることを要因に挙げている。
米商務省旅行観光局(NTTO)は、中国人の訪米観光需要がパンデミック前の水準を超えるのは2026年と予想している。
米国のホテル業界は、過熱状態にあった国内旅行がインフレの長期化により落ち着くなか、中国人観光旅行の回復が想定より遅れることで、収益が一段と圧迫される可能性がある。約2万人が加盟する「アジア系米国人ホテルオーナー協会」(AAHOA)は取材に対して「外国人の訪米観光で生計を立てている従業員や関連する労働者は既に失業したり家計が逼迫したりしている」と説明した。
中国政府は2023年1月以降、旅行関連規制を徐々に解除し、8月に団体規制を撤廃した。こうした結果、中国人の訪米客数は110万人近くに回復したものの、NTTOのデータによればパンデミック前の2019年の水準よりも依然として60%減のままだ。
NTTOによると、2019年の中国人観光客の米国内での消費支出は計150億ドル(約2.3兆円)にも及び、他のどの国の観光客よりも多かった。
※ドル円換算は1ドル154円でトラベルボイス編集部が算出
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