ジビエセンター「DEAR DEER (ディア ディア)」が「道の駅 富士吉田」エリアに2024年7月17日にオープンする。ジビエ加工施設は、市街地から離れた場所に設置されていることが多いが、同施設は、年間200万人が訪れる道の駅エリアに隣接。ジビエの処理加工や販売だけでなく、地産地消やジビエ文化について知ることができる学習施設としても機能することを目指す。
富士山では、野生鹿による樹木の皮剥ぎによる天然林の劣化、若木の芽や葉が食べられることによる成長の阻害などが森林荒廃や生態系にも大きな影響を及ぼしているという。これまで、食害対策として捕獲された鹿は、加工施設がないため埋却処理をせざるを得なかった。
DEAR DEERでは、年間500頭ほどしか獲れない野生鹿を無駄にせず活用することで良い循環を生み出すことを目指す。施設には「剥皮室」「解体室」など処理加工できる設備だけでなく、「熟成室」や「燻製室」「厨房設備」もあり、解体から食肉製品への最終加工までを一貫して行う。
また、ジビエ加工施設としては珍しく食肉製品製造業の許可も取得。ハム、ソーセージといった食肉加工品の製造までを手掛ける。
このほか、猟友会が捕獲した野生鹿をすべて受け入れ、商品化することで猟友会の存続を支援。ジビエ衛生管理セミナーを開催し、若手ハンターの育成にも取り組む。