エアビーアンドビー(Airbnb)は、同サービスのアプリについて、2024年冬季のアップグレードを発表した。今回は、ゲスト向けに50項目以上の新機能を追加。日本に特化した機能も新たに搭載した。
今回のアップグレードの特徴の一つは、過去の旅行や検索履歴に基づいて、よりパーソナライズされた表示を可能にしたこと。「おすすめ旅行先」では、検索バーのタップで、検索履歴と予約履歴に基づいたおすすめの旅行先を提示。また、過去に検索した項目や最近閲覧した宿泊先へのショートカットも表示される。
「おすすめフィルター」でも、検索フィルターが一新され、過去の予約や現在の検索内容に基づいておすすめの情報が表示されるようになった。
「パーソナライズされたリスティングのハイライト」では、リスティングを閲覧中に検索内容に関連する情報をハイライト表示。例えば、子供連れ家族旅行を検索すると、遊び場や庭などをハイライトするほか、レビューの閲覧では検索者にあわせて関連するレビューのみを表示することも可能となった。
さらに、Airbnb初心者向けに「ウェルカムガイド」を搭載。アプリ内でアプリの利用方法をガイド付きで提供する。
Airbnb Japan代表の田邉泰之氏は、記者懇談会で今回のアップグレードについて「初めてのゲストでも、できるだけシンプルに検索できるように改善された」と説明した。
このほか、日本独自の機能として、日程を入力せず検索する場合、グローバルでは1週間単位で予約可能なリスティングや値段が表示されるが、日本では、国内利用では滞在期間が短いため、週末の2泊3日をデフォルトで表示するようにした。
国内では地方分散化の傾向強まる
Airbnb Japanは国内の旅行傾向についても説明。2024年1月1日~6月30日までの都市部以外での宿泊予約は前年同期比で32%増加し、2024年上半期にゲストが宿泊した市町村が1270まで拡大していることから、田邊氏は「Aibnbは旅行需要の分散化にも貢献している」と手応えを示した。
また、ゲスト層については、2024年上半期のZ世代の宿泊予約が同27%増となっている一方、ベビーブーム世代でも15%増と伸びていることから、「幅広い層に利用が広がっている」(田邊氏)との認識だ。
さらに、今冬のトレンドについても説明。1グループあたりの平均旅行者数は3人で、人気の検索カテゴリーは「ビーチ」「国立公園」「ゴルフ」「子供と一緒に」が上位に入っているという。また、人気の検索アメニティでは、「洗濯機」や「フルキッチン」が入っていることから、田邊氏は「長期滞在の傾向で出ているのではないか」と分析している。
Airbnbプラットフォームで最も検索されたこの冬の旅行先での傾向を見ると、国内トップ3は札幌、東京、松本。海外ではローマ(イタリア)、 ロヴァニエミ (フィンランド)、パタヤ(タイ)となっている。
日本についての検索では、国内旅行者の検索が増加しているほか、米国、韓国、台湾、オーストラリアなどでも増加率が高いという。