JTBが先ごろ実施した「食と旅に関する調査」で、国内旅行の目的のトップは「温泉」(64.4%)が最多で、「食・グルメ」(55.0%)が2位という結果になった。また、旅行での食事の決め方は「行き当たりばったり派」(52.1%)が過半数を超え、次いで「出発前に食事をしたいエリアだけを決める派」が45.5%。さらに、「エリアだけ決める」「どの日に何を食べるか決める」など、あらかじめ情報収集をおこなったり計画をたてておく傾向は若い世代ほど強いことが判明した。
旅行先での食事の決め方をみると、年齢が上がるほど「行き当たりばったり」「現地についてから予約」する割合が多い。一方で「食事をしたいエリアだけを決める」割合は、20代から30代が他の世代よりも多く、「どの日に何を食べるかすべて決めていく」のは20代と30代が多かった。
旅行先での食事の決め方の世代別比較は以下のとおり。
食事を決める際の情報源で利用率が多いのは、1位が「グルメサイト」、次いで「旅行ガイドブック」、「宿泊先にある案内やチラシ」。ただしこの傾向も世代や性別によって異なり、例えば女性は「友人・知人からのおすすめ」「自治体や観光協会のホームページ」が男性より多め。また、男女とも「宿泊先にある案内やチラシ」の利用率は、若い世代では少なく、シニア世代に集中する傾向がみられた。
旅行先で食事を決める際の情報源は以下のとおり。
なお、今回の調査では、地元の人が「旅行者が満足する」と考えるグルメと、実際の旅行者の満足度が必ずしも一致しない結果に。例えば、北海道では、「ラーメン・そば・うどん」や「 B 級グルメ」に、居住者が思っているほど旅行者は満足していない一方、「地方食材を用いたレストラン料理」で旅行者の満足度のほうが高い。また、名古屋市では居住者よりも旅行者による「B級グルメ」の人気が圧倒的に多い一方、「郷土料理」「地方食材を用いたレストラン料理」では旅行者の満足度のほうが低い結果になっているという。
北海道と名古屋における、旅行者と現地居住者による「食」の満足度の考え方は以下のとおり。
この調査は、全国の20代から70代までの過去一年以内に宿泊を伴う国内旅行に1度以上行ったことがある男女1744人が対象。また、旅行者は首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)、大阪圏(大阪府、京都市、兵庫県、奈良県)名古屋圏(愛知県、岐阜県、三重県) の在住者が対象。旅行者を受け入れる側は 北海道、 宮城県、新潟県、石川県、 横浜市、 名古屋市、 京都市、大阪市、 広島県、 鹿児島県の居住者が対象。