東京で新橋と豊洲を結ぶ「ゆりかもめ」。東京ではおなじみの路線ですが、生活路線としては「料金が高い」「遅い」「狭い」など何かと不評が多いと聞きます。私も、東京ビックサイトや台場のホテルで何かイベントがあるとき以外、利用する機会はありませんが、確かに新橋から国際展示場正門駅まで約11kmなのに380円も払わなければならず、しかも急いでいるときなどはイライラします。
それでも、車窓を見るたびに、高い視線から広角に広がる風景に「観光の力」を感じてしまいます。シドニー、サンフランシスコ、オークランド、マルセイユ、ケープタウンなどなど世界には美しい港町は多いですが、この東京のベイエリアも第一級の観光素材だと、乗るたびに感じてしまうのです。特に、レインボーブリッジに入るループは圧巻ですね。実際のところ外国人観光客にも人気のようです。
今回ご紹介する動画は、早朝、豊洲から新橋に向かうゆりかもめ。所要時間31分の距離を早回し再生よって3分58秒で走っています。
ただ先頭の車窓を写しているだけですが、走行する直線と曲線のコンビネーションがなんとも心地よく、テレコムセンター、フジテレビなど周辺のビル群も柔らかい朝日に染まり、ゆりかもめを優雅な乗り物に変えています。
そして、レインボーブリッジへ。橋脚の中を早回しで走り抜ける様子にはワープ感があり、どこか別次元にでも連れて行かれそうな不思議な感覚に誘われます。汐留到着前には新幹線ともすれ違い、大都会の朝の色合いがさらに濃くなります。
Yurikamome Sunrise · Welcome to Tokyo(Vimeo:約4分)
トラベルジャーナリスト 山田友樹